未来に向かって一歩一歩
雑談

北アルプスで感じた「人生に必要なものは少ない」という感覚

「もっと必要だ」と思って生きていた

20代、30代の頃は、とにかく“足りない”と感じながら生きていた。毎日を何かで満たさないといけない感覚で、仕事も遊びも全力でやることに意味があり、暇な時間、無駄な時間をとにかく無くしたいと思い常に何かに焦っていたようだ。

もっと収入が欲しい。
もっと評価されたい。
もっと良い車、もっと良い生活、もっと安心できる未来。

仕事に追われながら、常に何かを積み上げ続けなければいけない感覚があった。

気付けば、人生そのものが「不足を埋めるゲーム」になっていた。

そんな自分の感覚が少しずつ変わったのが、北アルプスを歩くようになってからだった。登山が人生を変える。これは大げさではなく事実だった。


北アルプスでは「持てる量」が限られている

北アルプスの縦走では、荷物を自分で背負って歩く。

水。
食料。
レインウェア。
防寒着。
テント。
寝袋。

全部必要。でも、全部重い。

つまり、“必要なもの”と“不要なもの”を真剣に選ばなければいけない。

街では、不要な物を持っていても困らない。
むしろ、持っていることで安心感すら得られる。

しかし山では違う。

不要な荷物は、ただ体力を奪う。重くなればなるほど、一歩が苦しくなる。

この感覚が、自分の人生と重なった。


本当に必要なのは意外と少ない

山の中では、驚くほどシンプルなことで幸せを感じる。

冷たい水。
温かい食事。
安全な寝床。
晴れた空。
静かな時間。

それだけで満たされる。むしろ街で感じていた“足りなさ”の多くは、比較によって作られていたのだと思う。何故人は多くのものを欲しがるのか?それな他人が持っているから、それって自分に必要?

SNS。
他人の成功。
収入。
肩書き。
見栄。

それらを見続けるほど、「もっと必要だ」と錯覚してしまう。上には上がいる。

でも北アルプスの稜線に立つと、そんなものは一瞬でどうでもよくなる。

そこにあるのは、

「今日も無事に歩ける」
「景色が美しい」
「生きてすべて」

ただそれだけ。今を生きている。自分の身体の疲れ、呼吸、脈拍、すべてを感じながらひたすら歩く。1日10時間歩く。目の前の情報がすべてで他と比べることもない。

そして、それだけで十分だと感じる。


荷物を減らすほど、自由になれる

登山を続けていると、“軽量化”を考えるようになる。

本当に必要な物だけを持つ。すると不思議なことに、歩くのが楽になる。

体力が残る。
景色を見る余裕ができる。
心にも余白ができる。

人生も同じなのかもしれない。

必要以上の仕事。
必要以上の人間関係。
必要以上の見栄。
必要以上の消費。

それらを抱え込むほど、人は苦しくなる。

もちろん現実社会では責任もある。家族もいる。仕事もある。

全部を捨てることはできない。

でも、“減らす”ことはできる。

無駄なストレスを減らす。不要な競争を減らす。過剰な欲望を減らす。

自分に大切なものは何か?必要なことは何か?自分と向き合う時間ができる。

すると少しずつ、生きることが楽になる。


資産形成も「足るを知る」ことだった

FIREや資産形成を目指していると、「もっと増やしたい」という感覚に飲み込まれることがある。もちろんお金は大切だ。

家族を守るためにも必要。選択肢を増やすためにも必要。

でも、ある程度の資産を超えると、“増やすこと”そのものが目的になりやすい。

北アルプスを歩いていると、その感覚がリセットされる。

結局、自分が欲しかったのは、高級品でも、贅沢でもなく、

「自由に呼吸できる時間」だったのだと思う。

焦らず歩ける人生。
家族と過ごせる時間。
健康な身体。
自然を感じられる余裕。

それが本当に欲しかったものだった。


山は「生きる速度」を戻してくれる

現代は、速すぎる。情報社会の中で多すぎる情報と知識。自分のキャパを広げることは良いことだが、限界もある。

常に通知が鳴る。
情報が流れる。
比較が始まる。

気付けば、人は自分を見失う。でも山では、歩く速度しか出せない。

一歩ずつ進むしかない。その時間の中で、頭の中が静かになっていく。

「本当は何がしたいのか」
「何に苦しんでいるのか」
「何を大切にしたいのか」

そういうものが、少しずつ見えてくる。そして影響の輪を考えるとできることはほんの少しだけ、無理をしても叶わないことも多い。しかし自分ができることに集中する。


人生に必要なものは、案外少ない

北アルプスに行くたびに思う。人生に必要なものは、実はそんなに多くない。

健康。
安心できる居場所。
信頼できる家族。
少しの自由。
そして、自分らしくいられる時間。

それだけあれば、人はかなり幸せに生きられる。

だから最近は、“増やす”よりも、“整える”ことを意識するようになった。

無理をしすぎない。
抱え込みすぎない。
今あるものを大切にする。

北アルプスは、そんな感覚を思い出させてくれる場所になっている。


まとめ

北アルプスでは、多くを持てない。だからこそ、本当に必要なものが見えてくる。

人生も同じなのかもしれない。必要以上に抱え込み、必要以上に比較し、必要以上に焦えてしまう。

でも本当は、「今日を穏やかに生きられる」それだけでも、十分価値がある。

もし最近、疲れているなら。一度、自然の中をゆっくり歩いてみてほしい。

きっと、自分にとって本当に必要なものが、少し見えてくるはずだ。

ABOUT ME
SORA
30代で登山に目覚め 現在は2児のパパです。 マイホームに子育てにお金のかかりまくる今と将来の生活を考え、 仕事と家庭に日々奮闘してます。